トレーラーハウスのインフラ事情は?水回り・電気・ガス配電を徹底解説

近年、急速に注目を集めるようになったトレーラーハウス。
「子供部屋が欲しい」「家でカフェをやりたい」「書斎をつくりたい」
そんな夢を叶えるトレーラーハウスですが、実際に導入を考えたときに気になるのが、水道やガス、電気などといったインフラ事情です。
結論から言うと、インフラは問題なく接続可能です。
ただし、「すぐに移動できる状態にしておくこと」という条件を満たすことが必須です。
本記事ではそんなインフラについて必要な知識を、分かりやすく解説します。

詳しく解説します
トレーラーハウスのインフラは「設置場所」に左右される


多様なニーズを叶えるトレーラーハウス。
そのインフラは土地によって整備状況や引き込みの可否が異なるため「設置場所」に左右されると言えます。
上下水道・電気・ガスの可否は「土地の条件」がカギ
ライフラインとして必要不可欠なのが水道・電気・ガスです。
これらは既存の住宅がある土地なら整備されていることが多いのですが、荒地や山間部、未開拓地などに設置する場合は自身で整備したり代替えを検討する必要があります。
常設型と移動型で異なるインフラ対応の仕組み
トレーラーハウスには「常設型」と「移動型」があります。
常設型は固定設置し長期的に同じ場所で使用するため、ライフラインを引き込んで整備するのが一般的です。一方で移動型は、キャンピングカーのように移動しながら使用します。
そのためポータブル電源や給水タンク、ガスボンベを使用しインフラ整備する必要があります。
トレーラーハウスの水回り(上下水道)はどうなっている?


お風呂やトイレ、キッチンといった水回りについて見てみましょう。
これらは基本的にきちんと整備すれば、住居と変わりなく快適に使用することができます。
上水:敷地の水道本管から引き込み/タンク式との違い


常設型では設置する土地の近くに水道本管があれば、給水管を引き込み水道は問題なく使えます。
給水工事は30万円から50万円が一般的ですが、水道本管から設置する場所が離れているとその分工事費用がかかります。
あらかじめ地盤調査を行い確認をしておきましょう。
整備が難しい土地や移動型で水道を利用する場合、給水は車内に積載したタンクで供給します。
下水:浄化槽 or 公共下水道?地域によって選択が分かれる


下水に関しても同様で、整備されている土地では配管を接続し使用することができます。
そうでない場合は浄化槽を埋没し排水を行います。これは排水を一旦浄化槽に貯め、微生物の働きによって汚れを分解し、処理水を放出するという仕組みです。
一般的に希望すれば自治体に設置してもらえますが、自治体により設置工事の分担金や利用料を支払う必要があります。
また、処理水を排出する河川や用水路の管理者の許可がなければ設置できません。あらかじめ自治体の水道局に確認するようにしましょう。
水回り付きトレーラーハウスの設備例(キッチン・浴室・トイレ)




トレーラーハウスでは一般住宅と同じように、次のような設備を設けることができます。
- キッチン:シンク、コンロ、冷蔵庫など一般的なキッチン。
- 浴室:浴槽、シャワー、洗い場が一体となったユニットバス。
- トイレ:水洗トイレが利用できます。
- 介護用に特殊トイレと浴槽
製造メーカーにより設備内容や金額は異なりますが、住宅同様に水回り設備を設置できます。
トレーラーハウスに電気はどうやって供給されるの?


照明やエアコン、家電などトレーラーハウスでの生活や営業に電気は欠かせないものです。
電力の供給方法はいくつかあり、これも設置環境や使用目的によって異なります。



電気供給には、以下の方法があります
- 電柱引き込み(一般的な電線から)
- オフグリッド(太陽光発電+蓄電池)
- 自家発電(発電機等)
一般的には電柱からの引き込みが可能


最も一般的なのは、近くの電柱から電線を引き込む方法です。
工事費用は約10万円程度からですが、水道と同じように引き込む距離が長ければ、その分費用は大きくなります。
電柱が近くにない場合は新設することも可能ですが、電力会社との調整が必要です。
電柱引き込みがオススメなケース
- 住宅として・・・一般的な生活を送る環境として最適
- オフィスや店舗・・・安定した電力供給が可能
- 賃貸、宿泊施設・・・ユーザーが電気を自由に使える
オフグリッド(太陽光+蓄電池)対応の事例


公共のインフラから自立し、エネルギーを自給自足する「オフグリッド」のトレーラーハウスも近年注目を集めています。
オフグリットトレーラーハウスは、太陽光パネルと蓄電池を使用し電力を供給します。
この方法では停電などの影響を受けず、整備されていない土地でもトレーラーハウスを設置することが可能です。
初期費用は必要ですが、電気代を抑えることができます。
オフグリッドが有利なケース
- 山間部・・・セカンドハウスに
- エコキャンプ場・・・サステナブルなキャンプ場のイメージ定着に
- 際概要シェルター・・・電気が止まっていても利用可能
- 環境志向のビジネスに・・・SDG’Sなどクリーンなイメージ定着に
建設現場や移動ショップには発電機も◎


トレーラーハウスでは発電機や外部電源を活用することもあります。
発電機はガソリンやガスで動くポータブルタイプが主流です。持ち運びでき便利ですが、使用期間によって容量、給油の検討や騒音対策が必要です。
以下のようなケースだと発電機の利用がおすすめです。
発電機利用が便利なケース
- 建設現場・・・工事事務所や休憩所としての短期利用
- 災害時の避難所・・・一時的な電源確保
- 山間部、海辺・・・インフラ未整備の場所のケース
- 移動式事務所・・・イベントなどで一時的に電気が必要なケース
トレーラーハウスのガス供給の選択肢は?
最後にガスの供給方法について見ていきましょう。調理や給油などガスも重要なインフラの一つです。
整備、管理を行うことで安全に使用できます。
都市ガス/プロパンガス(LPガス)どちらが主流か?
トレーラーハウスでは主にプロパンバス(LPガス)の使用が一般的です。
これはトレーラーハウスの「建築物」としてでなく「車両」という扱いで土地に設置できるという恩恵を受ける為です。トレーラーハウスは『随時かつ任意に公道を走行出来ること』という要件を満たすため、移動できる状態にしておく必要があります。
そのため管が固定されてしまう都市ガスは、トレーラーハウスに不向きと言えます。
設置の流れや使用時の安全対策
プロパンガスを使用する場合は、ガス会社と契約し専用のボンベと調整器を設置します。
定期的に残量を確認し、空になれば交換します。
定期的な点検、ガス検知器の設置、換気の確保などの安全対策が重要です。
オール電化仕様のトレーラーハウスも選択肢に
近年では、オール電化のトレーラーハウスも増えています。火を使わないため安全性が高く管理もしやすいですが、電力を多く消費するため使用スタイルに合うか検討する必要があるでしょう。
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まとめ|トレーラーハウスのインフラ事情
このように、トレーラーハウスでの生活や営業を快適なものにするためには、インフラ整備は不可欠なものです。
導入を検討する際は、まずインフラの整備状況を調査し、自分に合った設備を選ぶことが重要です。
- 上下水道・・・接続可能(浄化槽も可能)
- ガス・・・プロパンガス
- 電気・・・接続可能
あなたの夢を叶えるトレーラーハウスの実現のためにも、知識をしっかりと押さえておきましょう。