トレーラーハウスのシャーシとは?構造・種類・選び方を徹底解説
トレーラーハウスは、住居や店舗、宿泊施設や事務所など、幅広い用途で活用できる「車両」扱いの建物です。
それは「シャーシ」というタイヤのついた土台に乗っていることで自由に移動できます。
トレーラーハウスを安全・快適に使うためには、この「シャーシ」選びがとても重要です。

強度や耐久性、さらには法的な取り扱いまで左右する重要な部分です!
構造や種類、性能をしっかり理解した上で、用途に合ったものを選無ことが大切です。
本記事では、トレーラーハウスシャーシの構造から選び方まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
シャーシとは?トレーラーハウスの安全性を支える要素
トレーラーハウスのシャーシとは、車両本体部分の下にあるフレームや骨組部分のこと。
トレーラーハウス全体の強度や耐久性を左右する重要な土台になります。



住宅でいえば基礎の部分と同じです。
通常、鉄鋼などでできたシャーシは、タイヤや車軸と連結され、車両としてみなされます。
これによりトレーラーハウスは、「建築物」ではなく「車両」としての扱いとなり、建築基準法ではなく道路運送車両法が適用されます。
このように、シャーシは単なる土台ではなく、トレーラーハウスの安全性や耐久性、さらには移動のしやすさや法的な取り扱いを左右する重要な要素です。
トレーラーハウスを検討する際には、どうしても上物の居住空間に注目しがちです。
ですが長く安心して使うためには、シャーシの構造や種類、性能を正しく理解し、自分に合ったものを選ぶことが重要になります。
シャーシの主な種類と構造
トレーラーハウスに使用されるシャーシは、「被けん引自動車」になります。
車両総重量に応じて「O1(オーワン)」から「O4(オーフォー)」の4つの規格に分類されます。



一般的には、最大車両総重量3.5t以下の「O2(オーツー)」クラスが採用されます。
構造としては、「目の字」や「田の字」と呼ばれる四角形のフレームが基本です。
そこにブレーキ、車軸、タイヤなど走行に必要な要素が組み込まれています。
基本的にはタイヤが4本の2軸で、重量や積載量に応じて3軸6本と強化されているものも選ぶことができます。また、高さは一般的に約900mm程度ですが、565mm程度の低床(ていしょう)シャーシもあります。
これは階段を少なくしたり、天井を高くしたりできるというメリットがあります。道路運送車両法の基準では、車幅2.5m、全長12m、高さ3.8m未満が条件となるため、住居部分の大きさや重量と合わせて検討する必要があります。
トレーラーハウスシャーシの性能を決めるメリット・デメリットとは?
シャーシの構造や材質は、トレーラーハウスの性能と快適性を大きく左右します。



ここでは、一般的に使用される「鉄製シャーシ」のメリットとデメリットを比較してみましょう。
まず1番のメリットとしては、高い強度と耐久性です。
床面が安定し、車体のねじれやたわみに強いため、室内空間のゆがみも抑えられます。また、断熱材や重量のある設備を搭載してもシャーシが耐えられる強度もあります。
さらに移動を前提とする場合でも、頑丈なシャーシなら路面の振動や衝撃に強く、安心安全です。
一方デメリットとしては、頑丈であるがゆえに重量が重くなる点が挙げられます。
またメンテナンスを怠るとサビやすく、木造と比較するとどうしても断熱性能は低くなります。
こういった材質の特徴を理解しておくと安心ですね。
鉄製シャーシのメリデメ
- 高い強度
- 耐久性
- 重量が重い
- サビやすい
- 断熱性能低い
中古と新造、どちらのトレーラーハウスシャーシを選ぶべきか?
トレーラーハウスのシャーシは、専門店やネットオークションで中古品も販売されています。



中古シャーシの最大の魅力はやはり低価格で手に入ること
新造と比べて数十万円単位で安くなることもあり、住居部分にお金をかけたい方や初期費用を抑えたい方にとっては有力な候補です。
ただし、製造から10年以上経っているものも多く、サビ・劣化・溶接部分のゆるみなど、目に見えないリスクを抱えている場合もあります。
使用履歴が分からない場合は、専門業者による点検や補強がおすすめです。一方で新造シャーシは設計段階からトレーラーハウスの仕様に合わせて作られます。
そのため住居部分に合わせた構造や、断熱対応などを選択することができます。
最新の防サビ処理をされたものも多く、寒冷地での使用や頻繁な移動が予想されるなら新造がおすすめです。
シャーシの耐久性とメンテナンスで注意すべき3つのポイント
トレーラーハウスは屋外で長期間使用するため、シャーシはそれに対応できる耐久性があります。
鋼や鉄などの頑丈な金属で住居部分をしっかりと支え、タイヤは免震の役割を果たすので、耐震性も十分にあります。法定耐用年数は4年と定められていますが、法定耐用年数とは税務処理を行うために定められたものです。



実際は、きちんとメンテナンスすれば20年〜30年程度住むことができます。
【メンテナンスのポイント】
- 防サビ加工
- タイヤのチェック
- グリスアップ
防サビ加工
鉄製シャーシは特にサビや腐食に注意が必要です。塗装の剥がれやサビを見つけたら、早めに対応することが長持ちの秘訣です。
1年から2年ごとに防サビ加工を行いましょう。
タイヤのチェック
タイヤの劣化、損傷、空気圧の確認を定期的に行いましょう。頻繁に移動させない場合でも、劣化は進む可能性があります。
グリスアップ
グリス(潤滑剤)を交換し、スムーズに動けるようにしましょう。
車検に出していても100%の安心はありません。特に普段はあまり見ない部分になるため、メンテナンスは専門業者に依頼し適切に行いましょう。アフターサービスのある販売店から購入するとメンテナンス業者を探す必要もなく安心です。
トレーラーハウスを長く安心して使用するために、シャーシの定期的なチェックとケアは必ず行いましょう。
設置前にチェックすべきトレーラーハウスシャーシの確認項目
まず購入の際には、信頼できる販売店やメーカーに相談しながら設置条件に見合うものを選ぶことが大切です。
基本的にトレーラーハウスシャーシが分類されるO2カテゴリでは、車両総重量は3.5 tまでと定められています。
これを超えないよう、シャーシの重量と最大積載量がきちんと情報開示されているか確認しましょう。



また、ブレーキなどの制動装置もチェックが必要です。
そして設置前には、自分の目で傷や腐食、サビがないかをしっかりと確かめましょう。
特に中古シャーシの場合は注意が必要で、場合によっては、専門業者に補修を依頼しても良いでしょう。
【設置前の確認項目】
- 車両総重量と最大積載量が適正か
- ブレーキシステムは信頼できる仕様か
- フレームのゆがみやサビ、損傷がないか
- 車軸・タイヤ・連結部の損傷や摩耗
設置後にトラブルにならない為にも、事前の確認をもれなく行い、安心して設置できるようにしましょう。
寒冷地でも安心なトレーラーハウスシャーシの条件とは
寒冷地でトレーラーハウスを使用する場合、シャーシの選び方には注意が必要です。雪が積もったり、地面が凍ったりするなどの厳しい環境では、シャーシにかかる負荷や劣化のスピードが通常よりも早くなります。
寒冷地モデルのトレーラーハウスに合わせ、シャーシも適切に選びましょう。
まず、寒冷地では積雪の負荷に耐えられる強度と耐久性が必要です。
また防サビ加工が施されていることは必須条件です。寒冷地では凍結防止剤や融雪剤が道路にまかれるため、金属製のシャーシがこれらにさらされると腐食が進みやすくなります。防サビ処理が十分にされていないと、短期間で劣化が進んでしまいます。
さらに、断熱対策として、床下に断熱材を組み込むスペースが確保されているかどうかもポイントです。寒冷地では、室内の温度管理や水回りの凍結防止のために、シャーシの設計段階から断熱を考えた仕様にしておくことが重要です。
寒冷地での使用を前提とするなら、耐荷重性・断熱性・防サビ性に優れた寒冷地仕様のものを選びましょう。
L.Tホームズのトレーラーハウスシャーシ|選ばれる理由と導入事例
当社では寒冷地もふくめ、地域の気候に最適化した高品質のトレーラーハウスシャーシをご提供しています。
【選ばれる理由】
1. 国内製造による高品質&高気密性
35年のキャンピングカー専門事業の経験と、住宅建築のノウハウを融合!快適な住み心地を実現します。特に寒暖差の激しい地域でも快適に使用できる、国内製造で高断熱・高気密構造が喜ばれています。
2. 法規制・設置手続きもサポ-ト
トレーラーハウスの設置には法規制や土地の手続きなど、初めての方には難しい部分があります。当社では設置可能な土地選びからサポートさせていただきます。そして法規制をクリアした安心の設計を行います。
3. 充実のアフターフォロー
購入後も安心してご利用いただけるように、定期点検やメンテナンスサポートを提供いたします。不具合の修理もお気軽にご相談ください。
【導入事例】
- グランピング施設向け:断熱性に特化した硬質ウレタンフォームを採用し、住み心地の良さを追求しています。高い断熱気密性を実現し、快適で高品質なグランピング施設が完成しました。
- オフィストレーラー(会社の事務所):6m×2.5mのコンパクトなサイズながら、テレビ、電話、FAX、インターネット、音響設備、さらには事務机や商談スペースなどを設置。効率的で快適な空間を実現しました。
まとめ|トレーラーハウスシャーシ選びで後悔しないために大切なこと
本記事ではトレーラーハウスシャーシについてご紹介してきました。
トレーラーハウスの基礎ともいえるシャーシは、安全性・耐久性・法的な位置づけすべてに関わる重要な部分です。構造や材質、重量、価格、新造か中古かなど、さまざまな要素をトータルで判断し、自分の使い方に最適なシャーシを選びましょう。
安全性と快適性を支える「土台」を正しく選ぶことが、理想のトレーラーハウスライフの第一歩となります。
LTホームズでは、そんな「土台」の選択もしっかりとお手伝いし、高品質のトレーラーハウスライフをご提供いたします。
是非お気軽にご相談ください。