【現場大工が解説】高気密高断熱で湿度が下がらない原因は〇〇が足りない|ハウスメーカー選びでの注意点

- せっかく高気密高断熱住宅を購入したのに結露が発生した⋯
- 夏は涼しいと聞いていたのにジメジメして不快⋯
- ハウスメーカー選びで失敗したくない!
高気密高断熱住宅に住んでいても、性能を十分に引き出す湿気対策が分からず、湿気や結露が発生してしまうケースは多いです。
ともさん高気密高断熱住宅の湿度が下がらないのは、調湿建材や除湿剤、換気システムなどの「調湿材(機能)」が整っていないからです。
高気密高断熱住宅のハウスメーカー選びで注意するポイントは以下の4つです。
- 気密・断熱の施工マニュアルを自社で持っているか
- 断熱材が隙間なく充填されているか
- 窓廻りや貫通部がきちんと処理されているか
- 気密測定を中間時に実施しているか
この記事では、高気密高断熱住宅の湿度が下がらない原因から正しい湿気対策、ハウスメーカーの選び方までを詳しく解説します。
高気密高断熱住宅に関する正しい知識を身につけ、適切な湿気対策で心地よく安心できる住まいを手に入れましょう。



前提として以下の数値をクリアしていることが最低条件です
| 数値の意味 | 高気密高断熱の目安 | |
|---|---|---|
| UA値 | 数値が低いほど断熱性能が高い | 0.34〜0.46以下(地域による) |
| C値 | 数値が低いほど気密性能が高い | 目安1.0以下(理想は0.5以下) |
| Q値 | 数値が低いほど断熱性能が高い | 1.6以下 ※現在はUA値が主流 |
このC値、UA値、Q値をクリアしていない/提示できないメーカーは避けた方が良いでしょう。


監修者:ともさん
大工歴45年。250棟以上の家づくりの現場に携わってきました。
暖かい家づくりにおける現場知識をわかりやすく解説しています。
得意技:釘打ちが早い
高気密高断熱なのに湿度が下がらないのはなぜ?よくある誤解


高気密高断熱住宅に住んでいても湿度が下がらず、購入したことを後悔しているケースは少なくありません。



高気密高断熱住宅に対するよくある誤解は以下のとおりです。
高気密高断熱住宅はその名称のイメージから、特徴を誤って認識されていることが多いです。
高気密高断熱住宅のよくある誤解
- 「空調機器に頼らず過ごせる」という誤解
- 「結露するのは断熱・気密性能の欠陥」という誤解
高気密高断熱住宅は、エアコンや除湿機を使わなくても快適な環境を維持できると思われがちですが、これは正解ではありません。
高気密高断熱住宅の性能は、外部の熱や空気の影響を遮断するものです。空調機器を活用しないと室内の温度や湿度は徐々に外部環境に近づいていきます。



つまり、使い方や家の中の設備をしっかりしないと高気密高断熱の家でも意味がないということです。
高気密高断熱住宅に結露が発生すると、気密・断熱性能に欠陥があると誤解されることも多いです。多くの場合、原因は家の性能にあるのではなく、間違った換気や生活習慣にあります。
高気密高断熱住宅で湿度が下がらない原因は「調湿剤(機能)」がないから


結論から言いますと、高気密高断熱住宅の湿度が下がらない原因は「調湿剤(機能)」がないからです。



あまり知られていない事実です。詳しく解説します。
そもそも調湿剤とは?
調湿剤とは、周囲の湿気を吸収・放出して湿度を快適な範囲に自動調整する機能性材料です。
お菓子のパッケージの中にシリカゲルが入っていますが、ざっくり言うとそれと同じものです。
調湿剤には以下の特徴があります。
調湿剤の特徴
| 機能 | 周囲の湿度が高い時に湿気を吸収し、乾燥している時に湿気を放出して空間の湿度を調整する |
|---|---|
| 代表的な素材 | ・シリカゲル ・ゼオライト ・木炭・竹炭 ・珪藻土 など |
| 使用場所の例 | ・床下 ・押入れ ・クローゼット ・靴箱 ・食品保管庫 など湿気がこもりやすい場所 |
調湿剤は湿気を吸ったり吐き出したりして、周囲の湿度を快適な状態に保ちます。
高気密高断熱住宅に使われる調湿剤や調湿機能はどんなものがある?
高気密高断熱住宅の湿度を調整するために用いられる、調湿剤や調湿機能の主なものは以下の3つです。
- 調湿建材
- 除湿剤
- 換気システムによる調湿(全熱交換換気)



この3つを利用し、湿度調整をするハウスメーカーが多いです。重複して対応しているほど調湿機能が高いと言えるでしょう。
中でも調湿建材の機能は湿度対策にかなり重要となります。
調湿建材にもいくつか種類があるので触れておきましょう。
調湿建材の中でも住宅建築で使われる、主なものは以下の4つとなります。
住宅建築で使う主な調湿建材
- 珪藻土・漆喰
- 無垢の木材
- 調湿タイル(多孔質タイル)
- 繊維系断熱材
調湿建材とは材料の多孔質構造や繊維構造によって、湿気を吸収・放出し室内の湿度を快適な範囲に保つ素材です。



この働きによって、湿気の行き着く先…結露やカビの発生を抑制します。
ちなみに除湿剤とは空気中の湿気を取り除き、湿度を下げるための薬剤・製品のことです。
除湿剤は24時間換気システムや除湿機ではカバーできない、空気の動きが少ない狭い空間や閉鎖的な場所にピンポイントで使用します。
全熱交換換気とは、室内の空気を外に排出しながら外の新鮮な空気を取り入れる際に、温度と湿度の両方を回収・交換する換気方式のことです。冬は室内の湿気を保って乾燥を抑え、夏は外気の湿気をある程度カットして取り込めるため湿度管理に有効です。
木材や繊維系断熱材は調湿性能に加えて断熱性能を併せ持ち、調湿・断熱の両面から快適な環境づくりに貢献します。
高気密高断熱住宅では隙間を作ると良い?→湿度は下がるがデメリットも!


高気密高断熱住宅において湿度を下げるために「意図的に隙間を作ると良い」と言われることもありますが、これは注意が必要です。



理由はシンプルで、住宅の性能を損なうデメリットが発生する可能性があるからです。
家に隙間を作ることによる主なデメリットは、以下のものが考えられます。
家に隙間を作るデメリット
- 断熱・省エネ性能の低下
- 外部からの影響の増加
家に隙間ができると断熱・省エネ性能が低下します。
家に隙間があることで、夏は熱気が侵入し、冬は温かい空気が外に逃げるため効率よく冷暖房が機能しません。
室内の温度や湿度を維持するためにエアコンが過剰に稼働することになり、月々の光熱費が高くなります。



さらに外の環境から受けるストレスの増加も、家に隙間を作る大きなデメリットです。
家に隙間があると遮音性が低下し、外の騒音が伝わりやすくなるため、室内を静かな環境に保つことが難しくなります。
隙間風により、花粉、PM2.5、砂埃などの汚染物質が室内に侵入することも大きな問題です。
このように、湿度を下げるために「隙間を作る」という対処は、本来の高気密高断熱住宅の考え方とは逆行する方法です。



本来は、隙間に頼るのではなく、住宅全体の空気循環と調湿機能によって湿度をコントロールする設計が重要になります。
実際に、高気密高断熱の性能を維持したまま、床下から空気を循環させて湿度を整える住宅システムや、建材自体が湿度を吸放出することで室内環境を安定させる工法もあります。
こうした仕組みを採用した住宅では、隙間を作らなくても湿度が安定し、年間を通して快適な室内環境を維持することが可能になります。
高気密高断熱住宅での湿気対策はどうする?


高機構断熱住宅を快適な湿度に保つには、機械設備や生活習慣を組み合わせた対策が必要です。
湿気対策①換気の見直し
高気密高断熱住宅での湿気対策として、換気の見直しをおすすめします。
24時間換気は常に稼働させてください。寒さや音を理由にスイッチを切ると、湿気の逃げ場がなくなり結露やカビの原因になります。
給排気口のフィルターの定期清掃を行うことも大切です。フィルターが目詰まりすると換気量が激減します。2〜3ヶ月に1回を目安にフィルターの清掃を行いましょう。
湿気対策②生活習慣
高気密高断熱住宅の湿気対策として、普段の生活から心がけたいことも複数あります。生活習慣として取り入れてほしい主な湿気対策は以下の3つです。
生活習慣に取り入れるべき対策
- 湿度が高い日は窓を開けない
- 室内干しは狭い空間で除湿機を活用する
- 意外な湿度を上げる要因に注意する
湿度が高い日は窓を開けないようにしましょう。
外の湿度が室内より高い日に窓を開けると、大量の湿気を取り込んでしまいます。
洗濯物を室内で干すときは、洗濯室や浴室などの狭い場所に干すことをおすすめします。除湿機とサーキュレーターを併用して短時間で乾かすのが最も効率的です。
観葉植物や水槽、調理中のケトルの湯気など、湿度は意外なところからも発生しています。人は呼吸や汗だけで1日に1リットル以上の水分を放出しています。室内の人数が多い場合は、より積極的な換気・除湿を心がけてください。
湿気対策③床下・構造レベルの調湿機能が大切
高気密高断熱住宅において、床下や構造レベルでの湿度・結露対策は、建物の耐久性と室内の快適性を左右するとても重要な要素です。
床下・構造レベルの主な湿気対策は以下のとおりです。
- 基礎断熱の採用
- 熱橋(ヒートブリッジ)の排除



近年、高気密高断熱住宅では床そのものを断熱する「床断熱」より、床下の基礎部分で断熱する「基礎断熱」が多く採用されています。
基礎断熱は床下に換気口を設けないため、外気や湿気が直接床下に侵入せず断熱性と気密性を高めることができます。
熱橋(ヒートブリッジ)とは、窓枠や構造金物など家の断熱層の中で一部だけ熱が通りやすくなっている部分のことです。
その部分だけが局所的に冷やされることにより、壁の内部や裏側で結露が発生します。金物部分への断熱補強や、熱を伝えにくい樹脂サッシの採用など、建物全体の温度を均一に保つ設計が必要です。
高気密高断熱住宅なのにジメジメする⋯と失敗する前に!ハウスメーカーの選び方


ハウスメーカー選びで後悔しないためには、「高気密高断熱」という売り文句だけを信じてはいけません。
実際には高気密高断熱と広告で謳っていても、蓋を開ければ施工がひどい・・・と言ったケースはよくあります。
性能を最大限引き出せるかどうかは、実際の現場で「どのように、どこまでの精度で施工・管理するか」でほぼ決まります。



ハウスメーカーを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしてください。
ハウスメーカー選びのポイント
- 気密・断熱の施工マニュアルを自社で持っているか
- 断熱材が隙間なく充填されているか
- 窓廻りや貫通部がきちんと処理されているか
- 気密測定を中間時に実施しているか
選び方①独自の気密・断熱の施工マニュアルがあるか確認
気密・断熱処理の方法が現場の職人や下請け任せになっている場合は、性能が十分に発揮されない可能性があります。
特に、自社の専属大工でなく外注大工がメインになる場合はマニュアルがどのように共有されているか確認が必要です。



ハウスメーカーを選ぶ際には、完成後のモデルハウスだけでなく工事中の構造見学にも足を運びましょう。
構造見学会をやっているメーカーだと安心です。
気密・断熱に影響する部分は完成してからでは確認できない場合が多いです。
依頼するハウスメーカーを選ぶ際に見るべきポイントは、断熱材の充填具合や窓廻り、貫通部の断熱・気密処理です。
断熱材は、柱・間柱・梁などにぴったり密着して隙間なく充填される必要があります。
断熱材が配線・配管周りにもしっかり詰まっているか?
断熱ラインが天井・壁・床できちんとつながっているか?確認できるメーカーが良いでしょう。
選び方②断熱材が隙間なく充填されているか
窓廻りは高気密高断熱住宅の弱点になりやすく、特に注意が必要です。



樹脂サッシやトリプルガラスなど断熱性の高い窓の使用も大切ですが、特にサッシ周りの気密・断熱処理はとても重要。
サッシ枠と躯体の間に隙間なくウレタンやコーキングが充填されているかチェックしましょう。
選び方③窓廻りや貫通部がきちんと処理されているか
貫通部にもウレタンやコーキングで処理がされているか確認が必要です。
貫通部とは配管やダクトなどを通すために、壁・天井・床・基礎などの断熱層を貫通して建物内外をつなぐ部分をいいます。
選び方④気密測定を中間時に実施しているか
気密測定が断熱・気密工事が終わった段階で実施されているか確認しましょう。
気密検査を工事完成後のみ行うと、数値が悪かった時に手直しができません。
実際の測定結果の用紙を見せてもらえるか、過去の実績と比べられるかも確認しておくことをおすすめします。
気密測定の数値が悪かった場合にどこまで改善してもらえるのか?という点も事前に聞いてみましょう。
高気密高断熱で湿気対策も考えるならファースの家


ここまで紹介した
①施工マニュアル ②断熱材の充填 ③窓廻り・貫通部の気密処理 ④中間時の気密測定
といったポイントをしっかり押さえている住宅の一つが「ファースの家」です。
構造見学会も不定期で行っております。
ファースの家では、隙間を作らない高気密施工を前提に、調湿材「ファースシリカ」による全館調湿と省エネ型の全館空気循環システムを採用しUA値C値Q値の基準もクリア。



断熱性能だけでなく、湿度まで安定する住環境を実現しています。
ファースの家の性能はこちら
| 高気密高断熱の目安 | ファースの家 | |
|---|---|---|
| UA値 | 0.46以下(断熱等級6 | 0.2〜0.35W/㎡ |
| C値 | 1.0以下(理想は0.5以下) | 0.1〜0.3㎠/㎡ |
| Q値 | 1.6以下 | 1.15W/m²・K |
フ
ファースの家が快適な室内環境を作り出す仕組みは以下のとおりです。
ファースの家を建てているのは、厳しい基準をクリアした全国の認定施工店です。
長野県中信地区(諏訪〜松本周辺)でファースの家をご検討中なら、ぜひL.T.ホームズにお任せください。
弊社で建てられたオーナー様からは非常に高い満足度をいただいております。



実際に現場を担当する職人が、自分の娘の家をファースの家で建てるほど品質は折り紙付きです。
快適な機能性はもちろん、欧風のデザインや他にはないオリジナルデザインなど、お客様の夢や希望を形にします。
一年を通して驚くほど快適な空間を、ぜひ一度ご体感ください。お問い合わせはお電話やLINE、メールにて承っております。





